一期一会

数年前，というよりもう5-6年前になるのか。
映画のタイトルになって再認識された言葉ですが，最近になってこの言葉の重さを意識するようになりました。
自分に向けられる言葉，それは思い付きかもしれないし，ずっと考えを固めた上で伝えてくれる言葉なのかもしれない。
いずれにせよ，同じ環境でその言葉を聞けることはもうないわけで，その言葉もまさに，一期一会。

6ヶ月前，初めての転職のときにも色々な関係の人たちから「君なら大丈夫」と言ってもらえたわけだけれども，その細部は違っていて，多様な面から支えになってくれています。今でも。

当然，「大丈夫」とは思わない人もいたのでしょうが，そういう人の言葉を聞く機会は少なく，ともすると逆に自分の甘さの原因になりかねないことも。これは自分自身の弱さの問題ですが。

そして今，「2-3日，徹夜すればできたことじゃん。何でやらなかったわけ？別にいいんだよ。君がクビになるだけなんだから」と言う言葉で目を覚まされたのは数ヶ月前。分かっていたつもりではあってもまだ厳しさの足りない自分を意識させてくれたのは他でもなく，今一番世話になっている先輩の言葉。
傍目には厳しいだけの言葉かもしれませんが，仕事の世界でそういう忠告をしてもらえるのは本当に幸運なこと。今でも，その言葉には感謝しているし，自分を奮起させる助けになっています。
それだけの重さをその言葉が持っているのも，まさに当時の環境での言葉であり，「一期一会」のものと考えられると思います。

自分が周囲の人に"give"できるもの。それは，そういう言葉も含まれるのでしょう。だからこそ，自分が発することのできる言葉が誰かの力になるのであれば遠慮なく伝えていきたい。
でも，なかなかうまくはいかないですね。自分の余裕のなさもその一因。

苦しい時に助けてくれた人
楽しい時にさらに付加価値をつけてくれた人
自分に刺激を与えてくれて，力となってくれた人
まだまだ，その人たちに全然返しきれていないで，もらいっぱなしのままだったりします。
「人生はそういうもの」という言葉は大嫌いで。
そう思った瞬間に現状を肯定してしまいますから。そうなったら何も生み出すことはできなくなってしまう。

難しいですね。
答えなんてあるわけのない，雑感でした。