乾いた世界で出会ったオリーブの木

いや，イタリア好きなんで，
この感覚をどう表現しようかな，と考えてたらルーディ(犬)の散歩で毎日行っていたオリーブの木が頭の中に浮かんできて(^^;
あのオリーブ畑で段差のところに座って，ルーディが走り回って他の犬と枝の取り合いをして，エリカと，レオナルドと，彼女と，笑っていた瞬間が人生で唯一，「立ち止まる」ことを自分に許せた，というより環境から「許すことができた」瞬間なんだろうなぁ，と。
その感覚を自分にくれたから，イタリアが，トスカーナが，イタリアの友人たちが，好きです。感謝しています。自分の人間性を繋ぎとめてくれている存在として。

なぜこんな話かというと。
最近良い報せがありませんが。
3年前に退職した同期からメールが。

彼が銀行を辞めた理由は「医学部を受ける」というものでした。賛否両論あるのかもしれません。でも，現状に妥協してしまえば中流以上の暮らしはできるし，クビになることも考えにくい銀行員としての生活を捨てて2年間。相当の覚悟がなければできなかったことだと思います。詳しくはあえて聞いていませんが，彼なりの「理由」はあるに決まっているでしょう。道こそ違いますが，良い医者になってほしいと思います。

本当に，うれしいんですよ。
私自身は配属に不満を感じつつもやりたいことは，一旦外に出てしまうと戻ることが難しい「金融」にあったために2年半，簿記-英文会計-米国公認会計士，というように勉強をすることで自分のキャリアの閉塞感を紛らわせていました。
その「閉塞感」は本当に精神状態に良くないものでしたから，ベクトルは違えど人生を切り拓きつつある人間同士，祝杯をあげられる，ということは本当に嬉しいことなんです。


さて。
仕事はというと。
明日は，とある案件でオーナーと価格交渉のミーティング。決裂したとすれば，今日私が算出した数字が原因，となります。さぁ，どうなるでしょう。自分としては自信があるつもりなんですけどねぇ。あの価格なら明日一回で切り捨てられることはないだろう，と。