遠すぎると時々，辛くもなるな

昼近くまで眠ったあと，職場へ。
最終的な投資額を確認する最後の企業価値評価と各種契約書の作成，確認を進行。
その間にも弁護士から次々にメールで届く契約書に対する意見と当方からの質問への回答。
18時過ぎにともかくその案件を一段楽させて，この一週間まともに時間を使うことの出来なかった別の案件の分析を進行し，ファイルをメールで家に送信し，帰宅は結局22時。
これで明日は家で仕事が出来る。よしよし。

きっと明日も，弁護士の先生方から何件ものメールが届くことでしょう。
こうした企業再編に専門的に携わる弁護士はまだ日本では少なく，せいぜい50-60人程度。
私たちのようなファンドに所属する人間が100人もいないはずですから，当然と言えば当然なのですが。
必然的に色々な案件で会うことになるわけで，そうした出会いも面白いもの。
SEから転進した人，会計士として監査法人で働いた後に弁護士となった人，日米の弁護士資格を取得している人，，，，
そういう人たちは飲んだりすると話題も多彩で，人間としても好きになれるもの。
芸術家でない人間には感性が不足しているのだから，経験の厚みが必要。きっと。


この6年間，というよりもう12-3年意識しつづけている目標を実現するための「権力と経済力」を手にする為に，必死に走り続けているわけですが。
金融の世界を選んだのも，自分次第で競争に勝ち上っていける公平な競争がある，と信じられたから。

でも目標って，あまり遠すぎると時として到達する道が薄く見えて，余計に辛くなったりもするもので。
明後日は，契約更改。


ふと，米国公認会計士受験から帰ってきてから一ヶ月，あまりの忙しさにピアノに触れる時間もなかったことに気付いたのが今日，職場からの帰り道。
というより，今日まで気付かなかったのかよ，とつっこみを入れたくなるくらいにあっという間だった1ヶ月。
だからあんなに，精神的に不安定で，自分の居場所が揺らいでいるように感じていたんだな，と納得。
社会人一年目，アップライトアクション搭載の電子ピアノを借金して購入したのも，そういう精神状態に耐えられなくなったときだったっけ。
ピアノは寂しさと，辛さを別の世界で思いっきり解放する助けになるもの。
数小節弾くとまず自分の中に抽象画のような絵が広がって，様々な色の水がその絵から垂直に広がってきて海のようになり，その中で漂い始める自分。

明日は，ピアノに向かう時間をつくろう。