愚かな政治家

2001年9月15日
日経新聞二面

-------------------------------------------

「野中氏,不満続出」
(前略)
旧日本長期信用銀行を国有化した後に事業を引き継いだ新生銀行について「国民の血税でできた生い立ちを忘れて貸し渋りや貸しはがしをしている」と融資や債権回収の姿勢を厳しく批判した。

-------------------------------------------


・・・・・・愚かな老人。

銀行は株式会社であり,株主への利益還元の最大化こそがその存在意義であることを未だに理解していないとは。たとえ新生銀行がかつて国有化されていた時期があろうとも,今は国が株主ではない以上,企業価値の最大化を最優先しなければ株主代表訴訟に敗訴することは明らかなのに。
この国の政治家は資本主義がどういうものなのか,未だに理解していないと思われる。そういう誤った考えが日本の銀行に,己が株式会社であることを忘れさせ,企業とのもたれあいを通じて日本の経済組織を腐敗させてきただろうに。

まぁ,政治なんて所詮そんなもの。
資本主義の市場の圧力の前では政治の最優先事項と考えられていた外交すら,市場に反した決定を覆させられる。90年代前半,欧州通貨統合に際しイギリスにポンド危機が生じたように。
資本主義に反した政治判断には,市場が鉄槌を下す。

まぁ,そうは言っても,相変わらず夕刊紙とかは「一度潰れた長銀は新生銀行となり,日本を潰す」とかいう見出しが躍り,それを見て納得する国民が存在する,それがこの国の現実。
自分の不満を,人のせいにしかできない国民性。
それすら気付けない人が大半の,この国民性。

その国民が選ぶ政治家なら,しょうがないことか。
情けない。

せめてもの救いは,資本主義の圧力の波は今までにない強さで日本に押し寄せていること。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索