10年前の今日

2005年5月14日
10年前の今日,
私は何をしていたのでしょう。

人生で最も感謝し尊敬する人は,
時間を永遠に奪われ,

それは,

残された私たちにとっても,
その人の,
笑顔を見たり,
意見を聞いたりできる,
その機会を永遠に奪われた,
ということでした。

私の名前と横須賀の地名を覚えていて,
電話帳で該当する家へ片っ端から電話して下さったという,
御家族への感謝。
最後に支えていてくれた人との交流。
四十九日頃までの断片的な記憶。

日記を最初に書き始めたのも,
その頃でした。

あり得ないと分かっていても,
電話が鳴ったり郵便物が届く度,
少しでも「存在に触れること」を期待してしまったり,
それまでは空を見上げて思うことなどなかったのに,
ふと空を見上げては,
「この空をもはや共有して『いない』こと」
そんなことを実感することが増えてしまったり。

あれから10年。

結婚し,
二度の転職もしましたが,
今年はそんな出来事の報告ではなく
「胸を張って会いに行ける」
そんな自分に気付けました。

胸を張って
与えられた瞬間を今まで以上にしていけるように,
また,明日から。

当時の私を知っているからとはいえ,
毎年横浜まで会いに行くのに付き合ってくれる,
彼女には心から感謝します。

本当に,ありがとう。
これからもずっと,
よろしく。

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